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Vol.02『とま郎君、パワースポット・ご利益巡り』

⇒1.「下鴨神社」
⇒2.「伏見稲荷大社」
⇒3.「錦天満宮」
⇒4.「神泉苑」

パワースポットってどんなものか皆さんご存知ですか?
地球上を神経細胞のように覆っているといわれています気脈(風水では竜脈ともいいます)の交差点のような箇所のことをいい、
そういった場所は良いエネルギーが噴き出し私たちに様々な効果をもたらすといわれています。
京都は1200年以上もの歴史を持つ都市です。
京都に都が作られたのも当時の政治的な判断だけでなく、この土地全体に流れている気脈の流れが良い場所であったと言われています(玄武・青龍・朱雀・白虎の四神が守る街といわれるのもそういった由縁があるためです)。
また京都は祈りの都市でもあります。様々な信仰が育ち、やがてその信仰の力がパワースポットとして形成され、そこに社が建てられてきたこともあって、京都では多くのパワースポットが神社などの境内や石や湧き水、木々などを指すようになりました。
とま郎君はそんな京の街で立派な福の神となるため日々努力して修行しています。
今日はとま郎君が街中の様々なパワースポットを回り、大先輩であります神々に教えを請いに伺っていきます。
それでは、しゅっぱーつ!

恋愛成就の木? 「下鴨神社」

正式には賀茂御祖神社といい、上賀茂神社とともに京都で最も古い神社のひとつ。
紀元前からの歴史を持つ神社です。玉依媛命(たまよりひめのみこと)、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)を祭神としてお祀りしています。
参道に広がる糺の森はヒーリング効果の高いパワースポットでもあり、鴨川の水の気配と、森の香りが気持ちのいい場所で、散歩やジョギング、瞑想などをしたりして過ごしている人もいます。

そして下鴨神社は縁結びの神としても知られ、神社で結婚式を挙げる人も多くいます。
とま郎君、この下鴨神社に立派な福の神になった暁にはプロポーズできる素敵な女神様が現れますようにと訪ねてまいりました。
勉学に励む中、将来設計にも抜かりありませんね。
とま郎君がやってきたのは、楼門の手前にある小さな社「相生社」。ここはとま郎君にとっては大先輩でもある宇宙創造を行った三神の一人、神皇産霊神(かむむすびのかみ)が祀られる社で古来から縁を結ぶ神として崇められておられます。
神皇産霊神のパワーがあまりにも凄く、社の中に立つ樹木がその力に引かれて二本の木が途中から交わって一本になっているほどです。
この木は「連理の賢木」と呼ばれ相生社の神木として信仰の対象ともなっているのです。
とま郎君、絵馬を持って相生社と連理の賢木の周りを3回まわります。
女性なら反時計回り。男性は時計回り。とま郎君は時計回り。
持っていた絵馬を絵馬掛けに奉納し、最後に二礼・二拍手・一礼のお参りをして良いご縁があるようお願いしました。

商売繁盛は一日にして成らず 「伏見稲荷大社」

立派な福の神になるために宿で修行中のとま郎君は、宿の繁盛を祈りに商売繁盛の神様で有名な伏見稲荷大社に参りました。ここ伏見稲荷大社といえば全国3万の稲荷神社の総本宮であり、建立から1300年余りの歴史を持つ神社です。
稲荷山の麓にあり、稲荷山全体を神域とする稲荷信仰の中心地として、古来五穀豊穣を司る宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)を主神とした5つの神様が奉祀されておられます。

また狐を神様の眷属として祀ることでも有名ですね。
歴史ある伏見稲荷大社といえば平安時代の頃には既に書物でも記述の載るお山めぐり。
神域である稲荷山に本殿から奥社奉拝所を通り、一ノ峯を最高峰とした3つの峰に鎮座する上社・中社・下社に詣で、五穀豊穣や商売繁盛などの願いを祈願いたします。
広大な敷地の伏見稲荷大社の中には願いを叶えると謂われる様々なものがあります。
願いの成就の是非をその重さが知らせてくれます「おもかる石」や、奥社奉拝所少し左手に根上がりの松とも呼ばれ、この松の根元をくぐると足腰の病などが治るといわれる「膝松さん」、家出人を捜しだすという「こだまの池」など多くの謂れ深いパワースポットがあります。
とま郎君も未来の宿の繁盛を祈りお山めぐりをこれからして参ります。
商売繁盛を祈願する際には、他に寄り道せず伏見稲荷大社にだけ参拝し、参拝後はすぐに商売地へ戻るようにすると良いようですよ。

とま郎君、日々勉強に勤しむ 「錦天満宮」

学問の神様といえば菅原道真公。京都には道真公を祀る有名な北野天満宮がありますが、実は道真公を奉る神社は全国各地に多数鎮座しています。
その中でも道真公に縁の深い神社の上位から25位までを菅公聖蹟二十五拝と呼び、京都市内にはその内の五つの天満宮が鎮座しておられます。その中でも意外な場所に建立された天満宮が錦天満宮。そうです。京の台所とも呼ばれ地元の方や観光の方々でいつも賑わっている錦市場の東詰めにある天満宮です。

菅公聖蹟第二番に位置する錦天満宮には学問の神様として祀られる道真公の社として多くの学生や勉学に励む方が多く訪れており、合格祈願や勉学向上を願う絵馬がたくさん下げられています。
その絵馬の中でもこちらの天満宮では木製の丸い大願梅という一風変わった絵馬があり、願い事を書いた短冊を筒状の穴に詰め蓋をして奉納し成就を願うといったものです。
見た目愛らしい大願梅と刻印されたこの絵馬、本殿横におかれた木に吊るすもよし(きちんとお火炊きしていただけます)、持ち帰ってお守りとして携帯するもよしの絵馬です。その他、錦天満宮には「錦の水」と名づけられた今でも飲料として汲み取られている湧き水やからくりくじなど、小さな街中の天満宮にしてはたっぷり時間をかけて参拝できるおもしろさも御利益とともにあります。
さて、この錦天満宮にやってきたとま郎君。福の神修行中なので道真公に勉学に更に励めるよう伺いを立てております。
さてさて道真公からどんなアドバイスをもらったのでしょうか。

とま郎くんインドからやってきた竜神さまを訪ねる 「神泉苑」

市内中心に近い位置にあります二条城。そのすぐ南に位置する東寺真言宗系の神泉苑は、今に王朝文化の華やかさを伝える庭園です。
神泉苑の歴史は平安時代まで遡り、古くは天皇のための庭園、禁苑として天皇や皇族が雅やかに遊んだ庭園として造営され、その広さは南北500メートル、東西240メートルにも及んだとされています。その後同じ平安時代に弘法大師空海によって東寺の管轄として現在まで至っています。

空海によって真言宗の管轄になった経緯は、当時全国的に旱魃が続き雨乞いのために東寺と西寺から弘法大師空海と守敏僧都を呼び雨乞いの祈祷をしたところ弘法大師空海による祈祷で雨が降ったことを由縁にしています。
これは祈祷によりはるかインドから善女龍王が神泉苑の池に勧請されたためとされています。この後神泉苑には善女龍王がお住まいになられ、現代になっても善女龍王の力によって民衆の願いが叶うスポットとして賑わっております。実際神泉苑内に足を踏み入れてみると穏やかな心地よさを感じます。それだけパワースポットとしての力の満ちた場所でもあるようです。
神泉苑でご利益を祈願するには法成橋というアーチ状の朱色の橋を一つだけ願い事を念じながら善女龍王社へ参るようにすれば成就するといわれています。おっとと!とま郎君、急なアーチ型の端にちょっと苦戦してます。気をつけてね~。

京都では主たるパワースポットには社が建ち信仰の地となってきたことは冒頭に述べたとおりです。
更には時代とともに信仰する対象も折々の時代性に触れ変化してまいりました。
その結果神社、寺院では交通安全、家内安全、恋愛成就、商売繁盛など様々なご利益が増えていきました。
現在、私たちはそうして長い歴史を神仏とともに辿ってきた人々の営みや祈りをご利益として垣間見ているのかもしれませんね。

<神社での拝礼の作法>
①鳥居 ~ 神社には必ず鳥居があります。
一番外側にある鳥居(一の鳥居)をくぐる前に一礼します。
②参道 ~ 参道の真ん中は正中と言い、神様の通り道と言われます。
参道を歩くときは端に寄って歩くのが礼儀とされています。
③御手洗(みたらし)~ まずは手口を清めます。右手で柄杓を取り、汲んだ水を左手にかけて清めます。次に、左手に柄杓を持ちかえて右手を清めます。再び柄杓を右手に持ちかえて、左の手のひらに水を受け口にいれてすす ぎます。すすぎ終わったら水をもう1度左手に流し、使った柄杓を立てて柄の部分に水を流してすすぎ、 元の位置に戻します。
④神社の参拝の作法~ 一般的にニ拝二拍手一拝(ニ礼二拍手一礼)と言い、ほとんどの神社がこれにあたりますが、出雲大社のように二拝四柏手一拝の神社もあります。拍手の打ち方には八開手、礼手、忍手などがあります が一般的な神社参拝の際には使いません。わからない時は宮司さんやお勤めされている方に尋ねてみてください。
④ - 1 お賽銭について~
お賽銭は神様に対する感謝の気持ちとして捧げるものです。日ごろのお礼と思うと良いと思います。
願い事をするための対価ではないので、特に金額は決まっていません。
④ - 2 鈴について ~
鈴の無い神社もありますが、多くの神社には拝殿の中央に鈴があります。
昔から鈴の音には魔除けの効果があると言われています。

ニ拝二拍手一拝とは

二礼二拍手一礼とも言います。
●拝、または礼とは・・・いわゆる礼で、お辞儀のことを指します。
●拍手とは・・・いわゆる拍手(かしわで・はくしゅ)のことでそのままの意味です。二回深く頭を下げます。
ニ拝したあと、胸の前で二回拍手を打ちます。二拍手のあと、両手を揃えて祈りをこめます。最後にもう一度深く頭を下げます。

<お寺での拝礼の作法>

まず各宗派によって細部が異なるためここではごく一般的な方法をお伝えします。

①山門 ~ 寺院の入り口にある山門で、本殿に向かって合掌一礼をします。
②御手洗(みたらし)~ 手口を清める。手順は神社参拝の場合と同じです。
③献灯・献香 ~ 蝋燭や線香が用意されている場合は以下の手順で献灯・献香を行ってください(ただし、防火防犯の為に献灯・献香 を謝絶している寺院もあるので、蝋燭や線香が用意されていない場合は行いません)。
③ - 1
まず、所定の料金を支払って(志納金としている寺院もある)蝋燭や線香を購入します。
③ - 2
火を着けて燭台と香炉に捧げる。捧げる蝋燭は通常一本、線香の本数は宗派によっては三本と指定されている場合もありますが、特に指定がなければ一本で結構です。
④本堂の参拝の作法~ 賽銭(通常は少額の硬貨で良い)を納めて、鰐口などの鳴らし物があれば鳴らします。
姿勢を正し、静かに 合掌して一礼ください。
数珠を持参している場合はこのとき手に掛け一礼します。
神社とは違い拍手は行いませんので注意してください。
通常は何も唱えず静かに礼拝するだけで結構です。
ただし寺院によっては唱える 言葉(本尊の真言や名号、題目など)が掲示されている場合もあるので、その場合は掲示されている言葉を唱える。
唱える言葉が掲示されていない寺院でそれを知りたい場合は僧侶に尋ねてみてください。
最後に軽く一礼して本堂を退がります。

今回とま郎君が訪ねましたご利益・パワースポットのあります神社やお寺を紹介します。

<下賀茂神社>

●住所:〒606-0807 京都市左京区下鴨泉川町59 ●TEL:075-781-0010 ●FAX:075-781-4722
●ホームページhttp://www.shimogamo-jinja.or.jp/
●アクセス【京都駅】より
 [地下鉄(烏丸線)] 京都駅~北大路駅まで 北大路駅より市バス1番・205番(約25分)下鴨神社前(もしくは糺ノ森前)
 [市バス] 京都駅~下鴨神社前(もしくは糺ノ森前)まで市バス4番・205番(約35分)

<伏見稲荷大社>

●住所:〒612-0882 京都市伏見区深草藪之内町68 ●TEL:075-641-7331 ●FAX:075-642-2153
●ホームページhttp://inari.jp/
●アクセス【京都駅】より
 [電車] JR奈良線「稲荷」下車
 [市バス] 京都駅から京都市営バス南5号系統「稲荷大社前」下車

<錦天満宮>

●住所:〒604-8042 京都市中京区新京極通四条上ル中之町537 ●TEL:075-231-5732
●アクセス【京都駅】より
 [地下鉄(烏丸線)] 京都駅~四条駅まで (阪急電車に乗換え)阪急烏丸駅~阪急河原町駅まで(約15分)
 [市バス] 京都駅より四条河原町バス停まで市バス5番・17番・205番(約15分)

<神泉苑>

●住所:〒604-8306 京都府京都市中京区御池通神泉苑東入門前町166 ●TEL:075-821-1466 ●FAX:075-821-1461
●ホームページhttp://www.shinsenen.org/
●アクセス【京都駅】より
 [電車] JR山陰線二条駅下車徒歩10分
 [地下鉄(烏丸線)] 京都駅~御池駅まで(地下鉄東西線に乗換え)御池駅~二条城前駅下車徒歩2分
 [市バス] 京都駅より堀川御池バス停まで市バス9番(約15分)

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